自己啓発クラブ
高齢化社会と自己啓発
自己啓発クラブ
掲示板
活動報告
メンバー用掲示板
カレンダー
活動報告
高齢者としての役割その1(お見合いアレンジ)
高齢者としての役割その1(お見合いアレンジ)
岡島利夫
1.現状
近所の高齢者や親戚のおじさん・おばさん達が、年頃の若者の結婚に口出しをしなくなってから、往く久しいと感じるは私だけだろうか?
そういう私自身、お見合いではなく、同級生の女性と結婚したのであるからいわば恋愛結婚であった。戦後、家族主義が崩壊し、いわゆる個人主義万能の世の中になったことから、何事につけ自分のことは自分で決めるのが常識になった。一見、個人の自由が拡大したかに見える。
それにもかかわらず、結婚年齢は年々、引きあがるとともに、未婚の男女が増えつつある、それに伴い出産率は低下している。2060年には総人口が9000万人を. 割り込み、高齢化率は40%近い水準になると推計されている。
さて、そこでわれわれ高齢者に何ができるか、一番の社会貢献、国家への最後のご奉仕は「お見合いアレンジ」だと思う。
2.最近の男女適齢期者事情
当節、「結婚はまだか?」とか「早く子供を作れ」などの言葉はセクハラに該当するとのことなので要注意。先にお見合いアレンジと言ったが、最近、わが身に降りかかってきたと言おうか、率先して当該アレンジをしてみて気づいたことを順不同に次のとおり。
①切羽詰ってから持ち込まれるのか、女性側は34~5歳、男性側は40歳を超えた年齢層で未婚の方が多い。
②女性側の男性に対する要望は安定した職業とそれなりの収入。右が何とかクリアーできたとしても、長男で老夫婦を抱えている人、背が低い人、太っている人、デブはちょっと?
③男性側の女性に対する要望は24~5歳位のできるだけ若い人。
④例えば40歳過ぎた男性で、それなりの収入に達しているが、40歳過ぎても独り身でいる場合、重ねて言及しないが、上記②の後段に該当する人が多い。
⑤上記同様、40歳過ぎているが、上記②の後段に該当しない男性がいたとしても、重ねて言及しないが上記③を要望するので、上記①の女性の年齢層の人は避けられる。
3.われわれ年代(団塊の世代)事情
実際に持ち込まれた話を何とか実現すべく、われわれ世代の元同僚や、友人に人選を依頼してみて気づきの点次のとおり。
①人の話をする前に、自分の家にそれなりに歳を食った嫁がずの娘や、嫁をもらえずにいる息子たちが存在することが判った。つまり他人事ではなく、他人のことまで心配する余裕がない。
②仲介して、失敗すると、そのほかの人間関係まで壊れてしまうことが心配である。
③そもそも人を紹介するのに、その人のことを直接よく知らないのに、無責任に薦めることはできない。
以上のように概ねアレンジの仲介依頼については否定的な意見が多かった。
4.実例紹介
上記数々の条件にもめげず、実際にお見合いアレンジまでこぎ着けた事例があるので紹介しておく。
①これはある女性側の母親からの、単なるお話だけでなく、学歴、経歴、趣味、家族構成等詳細な情報が記述された、写真つきの履歴書を付して依頼が舞い込んだことにより、私としても本腰を入れたケースであった。
②さて男性候補選びから始める必要に迫られた訳だが、上記3.の事情もあったので、元の職場で、現職で、現在それなりの地位にある知人に、優秀な部下でもいれば人選してくれと頼むことにした。
③しかし、考えてみれば私としてはその女性のことも、これから紹介してもらう男性のことも直接は知らないわけであり、お見合いの形はとらない方がなにかと差し障りないだろうと考え、当節はやりの「合コン」スタイルにすることに決めた。
④女性側にはそのほかにお友達を2名連れてきてもらうこととし、男性側にもそのほか2名の、それぞれ3名ずつの合計6名での合コン・スタイルにしてもらった。双方には最低限の情報のみを仲介者として知らせた。
⑤女性側は全員29歳で現在OL、学習院幼稚舎から大学までの一貫校でのご学友、男性側は東大卒1名、京大卒1、早稲田大学大学院卒の計3名で歳は29~31歳とそれなりにつり合いはとれたのかと安心した。
⑥合コンの場所は銀座のポルトガル料理屋と決まった。仲介者としては始め心配しながら同席していたが、結果として何ら心配無用であった。現在の若者らしく何のわだかまりもなく、冒頭からいきなり話が盛り上がっていた。その日のうちに、爺抜きで二次会まで行った旨、後で報告があった。
⑦上記のとおり、合コン・スタイルは大成功だった。今後の進展については特段、仲介者としての私への報告は無用にしてくれと言っておいた。こちらとしてはそのほうが気が楽である。
5.結論
若者を信じ、高齢者としては、これからももっと気楽に若者たちのマッチッングの場を作ってあげるべし。これも高齢者としての最後のご奉公。